バスティーユ城砦

Filed under: ローヌ=アルプ @ 2010年8月19日

グルノーブル grenobleフランス南東に位置するグルノーブル市は1968年の冬期オリンピック開催の際に世界に名を広めた、アルプス山脈の麓の町だ。南西にヴェルコール山塊、北にシャルトルーズ、東にベルドン山脈と、四方どこをみても見えるのは山。グルノーブルオリンピックの記録として、クロード・ルルーシュ監督の映画『白い恋人たち(13 Jours en France)』は日本でも公開され、北海道の銘菓『白い恋人』はこの映画に由来すると言う。人口15万人のイゼール川を挟んだこの町は、研究機関や高等教育機関が多く、学術都市としても有名だが、失業や移民問題を抱え、先月の連日に及ぶ郊外での暴動の報道が記録に新しい。

そんなグルノーブルの町の見所は、バスティーユ城砦。城砦計画はフランソワ一世の16世紀に遡るが実現には至らず、今日見られる城砦の姿が実現されたのは19世紀。ドーフィネ州をサヴォイア公国から防衛する為に、シャルトルーズの最終支脈の石灰質な岩からなる頂上、標高476mに1823年〜1848年にかけて建設された。一番最初の町の要塞化プロジェクトは、ドーフィネ州のユグノー(改革派教会)のリーダー、レディギエルが16世紀に建造した現在のグルノーブル美術館の位置。近代的な建物の中に、当時の城壁が保存されている。

城砦までは町の名物でもある球状のロープウェイが中心街の都市公園Jardin de Villeの河岸からでている。1934年に開通され、初の都市型ロープウェイとして歴史を誇る。現在の球状になったのは、1976年で8人乗りと一台の乗客数は減ったが、360度のパノラマが楽しめるようになった。

グルノーブルのロープウェイ バスティーユ城砦 la Bastille

イゼール川沿いのフランス門とサン・ロラン門から頂上まではお散歩コースもある。両者とも高低差が300mあるので、登りはハードな約一時間の行程だが、道中、城壁に射撃用の穴があったり、トンネルの階段があったりと、城砦を満喫するなら歩いて探索したい。また、トレイルも整備されていて、シャルトルーズの山へのトレッキングの入口ともなっている。

頂上には山岳隊博物館、アートセンター、レストラン、お土産屋さんがある。そして展望台からはグルノーブルを囲む山々が一望でき、天候に恵まれればモンブランも見える。

バスティーユ城砦 Fort de la Bastille バスティーユ城砦 Fort de la Bastille

また、裏手には地下の洞窟、グロット・ド・マンドラン。暗くて長いトンネルを抜けると、岩山に防衛用の穴がいくつかあいた広いスペースに出る。広い城壁の入り口の橋から隠れがを結ぶこの洞窟は兵器の倉庫としても利用できるように広さもあり、避難路として、又四方からの攻撃を想定しての設計だ。

バスティーユ城砦 Fort de la Bastille25年かけて築かれたこの素晴らしい城砦も、不幸か幸いか最終的には一度も襲撃に遭うことはなかった。建設当時フランス領ではなかったサヴォイア公国との国境に近かった為の対策であったが、1860年にサヴォイアがフランス領となったため、グルノーブルは戦略地ではなくなったのだ。そして新しい大砲の登場によって、この城塞も役立たずとなる。バスティーユ城砦の唯一が戦火を浴びたのは、第二次世界大戦のみとなる。

バスティーユ城砦は町やそれを取り囲む山々が一望できること、そして地域の歴史を理解する上でもグルノーブルの重要な観光ポイントだ。歩いて散策も良し、歴史あるロープウェイも絶景が楽しめるので、自分なりの発見をしたい。

バスティーユ城砦 Fort de la Bastille

ロープウェイ運行時間 : 夏期9:15〜24:15、月11:00〜(運行時間は季節によって異なる為サイトで事前にチェック)
ロープウェイ乗車料 : 片道4.50ユーロ、往復6.60ユーロ(学生など各種割引あり)
http://www.bastille-grenoble.fr/

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バスティーユ城砦piéton

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